2014年 江戸川学園取手高校 入学試験の傾向と対策

江戸川学園取手高校 入学試験 傾向と対策

英語

【問題構成】
 平成25年度は、1文法問題、2正誤問題、3語彙問題、4長文語彙補充問題、5長文読解、6英作文という構成になっています。毎年大問は5~6題出題されており、文法問題、正誤問題、語彙問題、長文問題、英作文問題の5種類の出題は必須となっています。
 1文法問題は10問で、全て選択式問題となっています。毎年必ずこの形式で出題されます。2正誤問題は10問で、全て選択式問題となっています。出題内容は、正しい文章を選ぶ場合と、誤っている文章を選ぶ場合に分かれますが、毎年10問中、5問を選択するという傾向です。3の語彙問題は5問です。記述式で、語彙力を問う問題となっております。単語の定義が英文で示されており、それを読んで、どの単語のことを説明しているのかを見極める問題となっています。語彙問題に関しては、毎年同じ出題傾向ではなく、派生語を問われる場合や、短い英文の中で文脈上最適な語を当てはめる場合などがあります。4長文語彙補充問題は5問です。記述式で、長文の中で文脈上・文法上最適な単語を当てはめる問題となっております。毎年必ず出題されるとは限りません。語彙問題や、長文問題に含まれたりすることがあります。5の長文読解問題は10問で、ジャンルはさまざまです。選択式問題と記述式問題で構成されています。設問は、語彙問題、抜き出し問題、内容理解問題、語句整序問題など、多岐に渡ります。6の英作文問題は5問で、出題数は毎年同じです。記述式で、語句指定や語数指定がされている場合があります。
【出題傾向と対策】
 文法問題は、中学既習分野だけではなく、高校初級レベルの文法問題まで出題されます。例えば、第五文型、関係代名詞と関係副詞、可算名詞と不可算名詞、代名詞、動名詞、助動詞、前置詞、接続詞など、幅広い文法分野からの出題となっていますので、高校初級レベルの文法問題にまで学習範囲を広げ、数多くの問題演習を行っておくことが望まれます。ただ、暗記するのではなく、なぜこの答えに導かれるのかということをしっかりと意識して、何を問われているのかを自分で分類できることが大切です。
 正誤問題は、文法問題と同じように、中学既習分野だけではなく、高校初級レベルの文法問題まで出題されます。学習方法は、文法問題対策と同じです。その上で、いかに正しい英文に目に向け、しっかりと意識して解釈しているか、その上で音読しているか、というレベルにまで昇華させた学習方法が望まれます。
 語彙問題及び、長文語彙補充問題のレベルも、文法問題や正誤問題と同じように、中学既習分野だけではなく、高校初級レベルまで出題されます。語彙が自分の中に知識として定着しているか、そして覚えたものを正しく英語で綴ることができるかということを測ります。しっかり時間をかけて学習しているかどうかが問われることになります。
 長文読解問題は、英文を大まかに把握できているかを問う問題となっています。設問形式は毎年さまざまですが、部分ではなく、英文の全体の流れを把握できているかどうかを問う設問が中心となっています。いかに速く正確に内容を把握できるかが鍵です。問題形式は、選択式問題を多く含みます。中には語彙問題も含む場合もあります。全体の流れの中で、語彙を連想させる問題などが出題されます。記述式問題は、英文を日本語訳させる問題はあまり出題されない傾向であり、単語を抜き出す形式などがほとんどです。内容一致の問題は何らかの形で出題されますが、ほとんどが選択式の問題となっています。まれに、英語の記述式で解答する場合もあります。対策としては、教科書レベルの英文を速読速解できるように、数多くの長文問題に取り組んでおくことが望まれます。
 英作文問題は、基本的な英文が正しく綴ることができるかを測る問題となっています。出題される日本語は、日常的な表現が多く、分野としては、中学校で既習のものがほとんどです。時制、関係詞、比較、現在完了、助動詞、疑問文などといった文法事項が問われます。対策としては、基本的な英文で良いので、文法問題の学習で目に触れた英文を何度も書いて覚え、暗唱できるくらいにまでに自分のものとする学習姿勢が大切です。日常的で簡単な日本語表現を、英語に書き換え、先生に添削してもらいましょう。

数学

【問題構成】
 大問を4題出題します。まず大問1では、小問集合形式の出題となっており、6題ほど出題します。ここでは基本問題を中心とした出題となっていますが、計算力が必要な問題も出題されています。問題の内容を正確に読み取り、素早く正確に計算する力が求められます。次に大問2、3、4ですが、ここでは標準から発展的な内容の問題を出題しています。また、記述問題も含まれています。したがって、普段の学習においても途中過程をしっかりと書く訓練を積んでおくことが必要不可欠です。「答えがあっていればそれで良い」という学習法ではいけません。また、誘導形式の出題となっている場合が多いので、後半の難易度の高い問題でも前半部分の内容をヒントにしながら解いていけば完答できる出題となっています。
【出題範囲】
 出題範囲は『方程式・不等式・関数(1次、2次、反比例)・図形(平面、空間)・確率』等分野に偏りなく、中学3年間の総合力をみる出題となっています。特に大問1は例年様々な分野から出題されています。大問1で出題される基本問題を確実に得点することが合格につながるということを考えれば、苦手分野をつくらないことが必要不可欠です。
【入試で判断する力】
1.基本的計算力
 大問1に限らず、大問2、3においても前半部分は基礎的な問題となっている場面が多いです。ただ、決して簡単な計算だけで答えが得られるというものではなく、効率よく計算しなくてはスムーズに答えを得られない問題もあります。そういった問題で確実に得点するためには、様々な類題演習をこなす必要があります。また、日頃の演習において常に最後まで計算をやりつくす習慣を身につけることが大切です。
2.柔軟な発想力
 先ほど述べたように、誘導にしたがって解く出題形式になっていることが多いので、前半の問題の意図を考えながら後半の問題を解く習慣を身につけることが大切です。発想力を『センス』と考える人がいますが、決してそうではありません。発想力は豊富な演習量によって身につくものです。様々なタイプの問題演習をこなすことで、しっかりとした発想力が身につきます。
<大問1の例>
 大問1は基本的な問題が中心ですが、要領よく計算しなければ時間がかかり、計算ミスもしやすくなってしまう問題があります。苦手分野をつくらず、各分野の基礎学力を身につけていれば十分に解くことができる問題ですので、完答をめざしましょう。
<大問2、3の例>
 2の問題は、三角錐の体積と高さに関する典型的な問題となっています。ただ、類題演習の経験がないと発想が難しい解法となっています。また、計算力が大きく問われる問題となっています。
 3の問題は、前半の問題を解く過程に着目し、図の中に二等辺三角形を見つけることが完答するための大きな鍵となっています。

国語

【問題構成】
 AO入試、一般入試ともに大問は、評論・小説または随筆・古文の三題です。漢字や語句の意味といった基本事項も重視します。平成26年度入試の出典は以下の通りです。
 AO入試 一『もしも利休があなたを招いたら』(千宗屋)二『ジーコロ』(重松清)三『十訓抄』。
 一般入試 一『ひとを〈嫌う〉ということ』(中島義道)二「とんかつ」(三浦哲郎)三『今昔物語集』。
【問題傾向】
 1 評論…論理的思考力を問う問題が中心となります。評論の問題では、段落のポイントや文章全体の論理展開を問う問題が中心となります。また、漢字の書き取りと読みの問題を必ず出題します。文章を読む際は、段落のポイント、段落相互の関係、文章の主旨を考えながら読む習慣を身につけてください。提示された具体例が、筆者のどのような考えを伝えるためのものなのかを把握することも大切です。また、漢字はかなりの配点がありますから、漢字の問題集を一冊完璧に仕上げておくことが大切です。
 2 小説・随筆…小説・随筆の読解において最も重要なことは登場人物や筆者の心情を把握することです。心情を把握するためには、会話の内容や人物の行動が手掛かりとなります。心情把握の問題では、必ず答えの根拠を見つけて解答しましょう。
 3 古文の問題では、中学校で学習する古文の内容に基づく基本的な問題を出題します。歴史的仮名遣いや係り結びの法則といった基本的な知識を問う問題を必ず出題します。さらに、登場人物の心情や作品の主題を問う読解問題も出題します。かなり長い文章を出題することもありますので、過去問を解くことによって、古文に慣れておく必要があります。
【求める力】
1 基本的な語彙力
 難しい文章でも、そこで使われている言葉の意味を知っていれば、何とか内容をつかむことができます。例えば「普遍・概念・アイデンティティ」といった言葉の意味が正確に分かると読解力も上がります。様々な言葉の意味を知っていることは、高度な読解力を身につけるためには必須です。知らない言葉に出会ったら辞書で意味を調べる習慣をつけましょう。
2 基本的な読解力
 文章を読む場合に最も大切なことは、先入観を捨て、枝葉末節に拘らずに、文章全体の主旨をつかむことです。この力は一朝一夕には身に付きません。「著者がこの文章で言おうとしていることは何だろう」と考えながら多くの文章を読む必要があります。文章を要約することも高度な読解力を養成するためには有効です。また、評論文は論理的な構成で書かれていますから、読む人も論理的に読む必要があります。段落相互の関係や文章全体の流れを、指示語などを手掛かりにして把握する力が求められます。
3 自分の考えを分かり易い文章に表現する能力
 自分の考えを、他人が読んで分かり易い文章にまとめることは難しい作業です。正確で分かり易い文章を書くためには、分かり易く書かれた優れた文章を読む必要があります。ですから、中学校の教科書に載っている文章や新聞に掲載されている文章を読むことが大切なのです。優れた文章を読む経験を積みながら、様々な機会に自分の考えを文章として表現しましょう。国語の演習問題を解いた際に、先生に添削してもらうことも大きな効果があります。また、読みやすい正確な文字を書くことも大切です。
【入試問題解説】
AO入試
 一 論説文『もしも利休があなたを招いたら』(千宗屋)は、日本文化として広く認知されている茶の湯を個人の家で楽しむにあたっての心得が述べられている文章の読解を求める問題でした。筆者は一貫して茶の湯の精神、特に空間を「囲う」ということについて述べています。その具体的な方法の中から、筆者の抽象的な主張が読み取れることを求めた問題が出されています。答えの根拠になる部分は決して傍線の近くとは限りません。内容的につながっている部分、読解上重要な箇所を把握することが、問題を解く上で必要な能力です。
 二 小説 出典は『ジーコロ』(重松清)。小説において、正確な心情把握をしていくためには、文章の内容について、出来事が起こった順に一度整理し直す必要があります。その上で、心情の対象と内容を読み取ることが、必要になります。問二は、十円玉を握りしめて電話ボックスに向かう「私」の心情を問う問題ですが、十八歳で上京した直後の回想を述べる文章の最後の、電話ボックスに向かうシーンまで読んだ後でなければ、解答を導くことができません。これは、時間が前後する文章の中で、同じ出来事について述べた箇所を見つけることができるかどうかを問う問題です。また、人間は複雑な心情を抱く存在であり、矛盾した二つの気持ちを抱くことも少なからずあります。問四では、今では見ることのほぼなくなったダイヤル式の電話において、ジーコロとのんびり戻るダイヤルに「いらいら」と「胸が高鳴る」という二つの心情が込められている場面において、その両方の心情を読み取ることができているかどうかを問いました。また、その際に「何に対して」抱いている心情なのか、その対象を正確に捉えられているかを確認するために、選択肢におおいて様々な心情の対象を提示しています。そして最後の設問である問七では、二十六年前に実家に電話したのと同じ電話ボックスから自分の最も心を開ける存在である妻に決意を語る心情を問うています。昔と今の自分の心情をつないで現在の生活に不満を抱いている「私」が二十六年前に初めて東京に住んだときの不安や孤独感を思い出し、今抱えている問題や自分のやるべき仕事と向き合う決意をする、という文章全体を通しての心情の動きが把握できているかどうかを確認しました。小説においては、その場面での心情の把握と、文章全体を通しての心情の流れの両方を理解することが必要になります。読解の際には、部分を見る注意深い視点と全体を見る大きな視点の両方を持つことを意識してください。
 三 古文『十訓抄』から出題しました。歴史的仮名遣いや、重要語句の意味が知識として身についているか、そして明快な展開の物語を正確に読み取る、という基礎的な読解力の有無を試す問題であり、問題は決して難しいものではありません。内容が理解できれば、簡単な心情把握の問題として解けるはずです。そのため、日常的に古文の触れることを心掛けましょう。
一般入試
 一 評論文『ひとを〈嫌う〉ということ』(中島義道)が出典です。この文章は、「ひとを嫌うことは自然なことである」という視点から書かれており、「嫌い」についての《えせ道徳的な態度》が描かれているドラマを題材にして論じているものです。設問は、基本となる視点をまず理解した上で(問三)、ドラマの内容に代表されるような考え方への、筆者の批判的な主張を確認していき(問四・問六・問八)、本来のあり方として筆者が考えていることを読み取る(問五・問七)という構成になっています。「社会的拘束力のあるフィクション」が生まれてくる筋道も丁寧にたどることを求めました。
 二 小説『とんかつ』(三浦哲郎)に関しては、オーソドックスな出題です。語句の意味にも注意しながら作品の筋を確認し(問一・問二・問三)、登場人物の心情を聞きました(問五・問六)。母とその息子とが主要人物ですが、この二人に対する周囲の目も意識し、母親の愛情にあふれた場面をつなげた物語となっているという点を充分に理解できるような設問の構成にしてあります(問七など)。僧侶となる息子の好物が「とんかつ」であり、物語に彩を加えますが、このことを意識した設問(問六)も入れました。
 三 古文『今昔物語集』の「猿をだまそうとした亀が、逆に猿にだまされる」というお話です。基本的な古文の知識(問一・問二)を確かめ、筋の展開が追いかけられているかどうかを順次設問で尋ねました。やや文章は長めですが、特に難しい古語は含んでいません。「だまそうとしたものが、だまされる」という逆転の面白さがつかめるかどうかがポイントです。
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