2014年 江戸川学園取手中学校 入学試験の傾向と対策

江戸川学園取手中学校 入学試験 傾向と対策

算数

【問題構成】
 第1回、第2回、第3回ともに大問を7題出題します。解答形式は答えのみを記入します。作図問題も出題しますが、図や線をかく問題ではフリーハンドで購いません。必要な単位などはあらかじめ印刷してあります。出題形式は26年度入試と同じ形式になります。問題用紙はB5サイズの小冊子形式です。解答用紙はB4サイズです。
【問題傾向】
 単純な四則計算は出題しません。大問1は応用小問となっています。基本問題のみが出題されますが、毎年計算ミスなどが予想以上に目立つところですので、基礎を確実に固めておくことが必要です。
 応用問題は6題出題します。出題範囲は過去問題集でも分析されているように、いろいろな問題が出題されます。偏りなくいろいろなパターンの問題を勉強しておくことが必要です。実際には図形の角度・長さ・面積や場合の数などがやや多く出題されています。
【求める力】
 入試で判断する力は、
1 偏りなく幅広く理解する力
 自分の好きな分野だけではなく苦手な分野の問題にも挑戦しましょう。偏った学習をして合格しても、入学後に数学の授業で苦労をすることになります。
2 標準な問題を確実に理解し解く思考力
 難しそうに見える問題も、結局は基本・標準問題の組み合わせでしかありません。見た目に惑わされずに、しっかりと問題文を読み、内容を読み取り、落ちついて解くようにしましょう。使用しているテキストや参考書の問題を全て身につけておくことが大切です。
3 素早い計算力
 計算問題は出題しませんが、各分野の問題を解く中で計算力を見る問題を出題していますので、毎日計算練習をしっかりとやっておきましょう。問題を早く解くことができれば、それで浮いた時間を他の応用問題に回せます。即ち、素早い計算力があれば他の受験生よりも多くの時間を使い入試問題を解くことができるのです。
【入試問題解説】
第1回入試
 大問4 数列の問題です。どのような規則で数が並んでいるのかをまず見つけます。ある規則をもつ数のグループがあることに気づくとの風通しがよくなります。
 大問7 長さの比の問題です。見かけに感わされず落ち着いて計算していくことが大切です。
第2回入試
 大問5 AさんとBさんの動きをよく考えておかないと(2)ですべて求めることができません。人の動きをグラフで考えると分かりやすいです。
 大問6 この問題は場合の数の問題です。(1)と(2)の違いをよく考えましょう。(3)ではまず、実際に面積が300平方センチになる三角形を見つけてみることが大切です。
第3回入試
 大問2 時計算です。思い込みがあると正しい答えを見失ってしまう可能性があるので気をつけましょう。落ち着いて考えれば簡単な問題です。入試本番でも確実に得点できるようにしましょう。
 大問4 2つの点が動きます。それぞれの動きに注意して、まずは1回目に出会う位置と時間を調べましょう。次に、2回目、3回目と調べることで出会う場所の規則性が見えてきます。

国語

【問題構成】
 第一回、第二回、第三回とも、長文読解の総合問題を三題出題します。文学的な文章(小説または随筆)を一題、論理的な文章(評論)を二題出題します。それぞれかなり長い文章を出題します。漢字や語句の意味といった基本事項も重視しています。平成25年度入試の出典は以下の通りです。
 第1回 一『森崎書店の日々』(八木沢里志)二『イマジネーション―今、もっとも必要なもの』(赤川次郎)三『科学的とはどういう意味か』(森博嗣)
 第2回 一『千年・あの夏』所収「贈り物」(阿部昭)二「独学の精神」(前田英樹)三「今日の芸術」(岡本太郎)
 第3回 一『スタンダップダブル』(小路幸也)二『日本語は「空気」が決める 社会言語学入門』(石黒圭)三『社会人の生き方』(暉峻淑子・てるおか いつこ)
【問題傾向】
 1 文学的な文章では、登場人物の行動の理由や心情を読み取る問題などを出題します。
 2 論理的な文章では、どのような具体例を挙げているか、何について説明しているのか、同じ内容を言い換えているところはないかなど、内容吟味の問題も出題します。キーワードや接続語などに傍線を引きながら読み進めるなど、解答となる箇所がすぐ探し出せる工夫をしましょう。
 3 記述問題は文末を正しく整え、抜き出し問題は正確に抜き出しましょう。
 4 漢字の問題は一割程度の配点で出題します。(トメ・ハネ・ハライなどの細かな部分は不問とします)
 5 語句の問題では、慣用句、ことわざ、四字熟語などの知識問題も出題します。なお、文学史の問題は出題しません。
 6 例年、記述問題(文章要約、筆者の主張のまとめ)を出題します。範囲指定された文章を八十字~百字でまとめる問題です。指定された条件にしたがい、内容を整理して書きましょう。
【求める力】
1 基本的な語彙力
 多くの言葉の正確な意味を知っていることは思考力を高める上で大切です。歯ごたえのある書物をじっくりと読むことで、知っている言葉、使える言葉が増えます。辞書をいつも手元に置き、知らない言葉の意味を調べる習慣をつけましょう。また、ことわざ、慣用句、故事成語、対義語、同音異義語などの知識を増やし、読解力と表現力を高めてください。
2 文章を考えながらじっくりと読む力
 難しい内容の文章であっても、安易に投げ出さず、文章の内容について納得できるまで考えながら読む習慣を身につけてください。思考力は、楽しく読めるライト・ノベルのような本では身に付きません。自分にとって難しいと感じるくらいの本を必死に読むことで身に付きます。
3 正確で分かり易い文章を書く力
 自分の考えは、書くことによって初めて明確になります。正確な文筆を書くということは、物事について正確に考えるということにつながります。正確で分かり易い文章を書く力は一朝一夕では身に付きません。国語の問題を解くときは、必ずノートに答えを書きましょう。自分の答案を先生に添削してもらうことも、表現力を高める上でとても役に立ちます。また、正確な文字を書くことも国語の大切な力です。漢字はもちろん、仮名についても丁寧に、その言葉の意味を考えながら正確に書くように努めましょう。
【入試問題解説】
第1回入試
 一『森崎書店の日々』(八木沢里志)は、古本屋を営む叔父のもとで生活するようになった主人公が、本の魅力に気づき、読書にのめり込んでいく様子を措いた場面からの出題です。どのような点に魅力を感じるかは人それぞれですが、この主人公はどのように感じたのか、ということを読み取っていくことが大切です」問一と問三は言葉の知識に関する問題です。問二、問四、五、六は物語の展開が正しく把握できているかを問うもので、どれも難しくはないでしょう。問七は主人公の性格を読み取る問題です。主人公の立場に立って、どのようなことに魅力を感じる人物なのかを文章全体を通じて読み取ることができたかを問う出題としました。
 二『イマジネーション―今、もっとも必要なもの』(赤川次郎)は、中学生、高校生に向けて、本を読んだり書いたりする上で気をつけておくべきことが書かれている文章から出題しました。問一は文章のつながりから言葉を埋める問題です。問二から問九までは、いずれも筆者の主張が理解できているかを問う目的で出題しました。文章は長いですが、主張とその理由が丁寧に説明されていますから、どの説明がどの主張と結びついているのか、ということを考えながら読むことで解くことができるはずです。
 三『科学的とはどういう意味か』(森博嗣)科学を知らないことは危険である、という筆者の主張が書かれている文章から出題しました。問一は漢字の知識を問う問題です。慣用表現の知識を問二と問三で確認しています。また反対語を正しく把握して空欄を埋める問六で、語彙力を試しました。問四、問七、八、九は筆者が本文中で、同じ内容を言葉を換えながら説明していることに注目して答える問題です。問十は、筆者の科学教育に対する考え方を要約する問題で、文脈を正確に把握する力、把握した内容を適切に表現する記述力を確認するための出題です。日頃の全体を通じて書物や知識との向き合い方について複数の文章から考えを深めていけるかを問いかけています。

理科

【出題の目的】
 本校理科においては「日常生活と社会との関連を図りながら自然科学への関心を高め、目的意識を持って実験・観察などを行い、探求する能力と態度を育てるとともに、基本的な概念や原理・法則を理解させ、科学的な見方や考え方を養う。」という目標に沿って、中等部・高等部ともに日々の学習指導が実践されています。
 そのため、中等部入試問題においても「実験・観察・観測を通して文章や表、グラフから科学現象を読解する力」「科学的な思考力」「計算力」など、自然科学を多角的に考えることができる力を身に付けているかを判断する作問を行っています。
【問題構成】
 大問の数は8問です。内訳は、物理分野である「運動とエネルギー」から2問、化学分野である「物質と変化」から2問、生物分野である「生物と環境」から2問、地学分野である「地球と宇宙」から2問です。全ての分野からまんべんなく出題をし、全部で小問の数は50問程度になります。解答形式は記号選択や適語の記入、計算問題、作図やグラフなどです。以前に比べて選択問題は減少し、記述問題を増加させています。問題レベルは思考力を要するものもありますが、基本的には文章をよく読みじっくり考えていけば解けるものです。実験・観察・観測を通して、文章や表、グラフから科学現象を読解する力や、科学的な思考力、計算力をみる問題を出題します。
1.物理分野である「運動とエネルギー」からは力と運動、電気と磁石、光と音に関する読解力と思考力、計算力を確認する問題を出題します。
2.化学分野である「物質と変化」からは気体・水溶液・金属の性質や溶解・燃焼に関する基本的な知識と、表、グラフの読解力および計算力を確認する問題を出題します。
3.生物分野である「生物と環境」からは人体や植物、動物に関する基本的な知識と科学的思考力を確認する問題を出題します。
4.地学分野である「地球と宇宙」からは天体、気象、地形に関する基本的な知識と科学的思考力を確認する問題を出題します。
【学習における注意点】
 学習方法で大切なことは、断片的な知識を暗記していくのではなく、さまざまな現象について「なぜだろう?」「どうして?」という気持ちを持ち続けながら、その疑問を解決していくことです。単なる知識の暗記ではなく、正しく論理立てて考え、疑問を解決していくような力をつけてください。また、正しく早く解ける計算力もつけるよう心がけてください。
【問題傾向】
〇第1回8「力のつりあい」は物理分野である「運動とエネルギー」からの出題です。解答にあたっては次のことがポイントになります。
 ☆力のつりあいについての基本的な知識が身についているか。
 ☆てこの原理を理解しているか。
 ☆ばねの性質について理解しているか。
 ☆輪じくを利用したときの力の関係について理解しているか。
 問1は力のつりあいについての基本的な問題である。(解説:台ばかりが200gを示しているので、おもりの重さ600gのうち、200gが台ばかりにかかり、残りの400gが糸aにかかっていることがわかる。)
 問2はてこの原理とばねの性質についての問題である。(解説:てこの原理を考えると、糸aにかかっている400gのうち、ばねアには300g、定かっ車にかけた糸に100gがかかっていることがわかる。ばねアは50gのおもりをつるすと1cm伸びることから、300gでは6cm伸びていることがわかる。)
 問3は定かっ車にかかる力のつりあいについての応用問題である。(解説:定かっ車にかけた糸によって、定かっ車には両側から100gの力がかかっていることから、それを支えている糸bには200gの力がかかっていることがわかる。)
 問4は輪じくを利用したときカの働き方についての問題である。問5は問1から間4までの流れを理解したかを問う応用問題である。(解説:台ばかりを取りさると、定かっ車の右側の糸にかかる力は150gで、ばねcにかかる力は300gだから、糸cにかかる力は450gであることがわかる。)
〔第1回8解説〕半径が2:1の輪じくは、支点からの長さが2:1のてことして考えることができる。輪じくの外側の糸にかかっている力が100gだから、ばねイにかかる力は200gである。よって、糸cにかかる力は300gであることがわかる。
〇第2回1「実験器具と物質の分離」は化学分野である「物質」からの出題です。解答にあたっては次のことがポイントになります。
 ☆実験器具についての基本的な知識が身についているか。
 ☆物質(砂糖、食塩、かたくり粉)の性質を理解しているか。
 ☆物質の分離(ろ過)について理解しているか。
 ☆粒子の大きさ、ろ紙の目の大きさの関係について理解しているか。
 問1、問2は器具についての基本的な問題である。(問1の解説:筒状で目盛りのついたガラス器具である。問2の解説:1体積をはかるのであるから、目盛り付きの器具は必須である。2口が細めだと保存しやすく、また持ちやすいので撹拝もしやすい。3少量の液体を移すのであるから、少量取れるピペットが良い。)
 問3~5は砂糖、食塩、かたくり粉の性質をもとに、物質をろ紙できちんと分離できるかを問う問題である。(問3の解説:水に溶ける砂糖、食塩に対して、水に溶けないかたくり粉はろ紙を通過することができない。問4の解説:ろ紙の目の大きさに対してかたくり粉の粒の大きさが大きいので、ろ紙を通過することができない。問5の解説:ヨウ素液ではかたくり粉が反応し、砂糖と食塩は反応しない。)
〔第2回1解説〕ろ紙に残っているのは水に溶けずろ紙を通過することができないかたくり粉である。よって、ろ紙側はヨウ素デンプン反応により「青むらさき色」となる。「ろ液」には砂糖と食塩が溶けているが、ともにヨウ素液で反応は起こらないので、ヨウ素液の色のまま、つまり「茶色」となる。
〇第3回3「生物と環境」は環境分野からの出題です。解答にあたっては次のことがポイントになります。
 ☆基本的な知識が身についているか。
 ☆日頃から生物に関心を示し、積極的に観察しているか。
 ☆知識だけではなく、環境が生物にもたらす影響について考えているか。
 問1、問2は食物連鎖について問う問題です。
 問3は環境破壊が野生の生物にもたらす影響を確認する問題です。どの選択肢も環境破壊の要因となっています。水生生物と直接関係のないものを考えられるかが問われます。
 問4は私たちの身近にいる生物と絶滅が危ぶまれる生物を判別できるかが問われる問題です。日頃より生物への興味や関心を持つことが大切です。
 問5は水生生物の生活環境を問う問題です。
〔第3回3解説〕河川は水生生物の個体数によって水質を調査することができます。カワゲラやトビケラ、サワガニなどはきれいな水を好みます。ミズカマキリやタニシはきたない水を好み、特にアメリカザリガニはたいへんきたない水中で生活しています。水生生物がどのような場所に生息しているのかを関連づけられるようにしましょう。

社会

【問題構成】
 社会科の入試問題は、地理・歴史・公民の3分野から出題します。内訳はやや歴史が多めで、次いで地理、公民の順となります。
<平成26年度 第1回入試の構成>
第1問~第3問 地理分野
・紀伊半島の地名や都市名、工業地帯名など
・北海道上川盆地の地形図を見ながら屯田兵村についての問題
・国内の主要な河川5つの河川名を答える問題
第4問~第6問 歴史分野
・平安時代末の基本的な歴史と16世紀の貿易について
・幕末から明治初期にかけての歴史
・戦後の歴史について
第7問~第8問 公民分野
・予算と税について
・日本国憲法第65条の行政権について
 本校は受験生の基礎的な学力と思考力を問う問題を取り入れています。最近は簡単に説明する問題も出題しています。考える力と表わす力を見ています。過去問を参考にしていただければ、入試の対策にもなります。また過去問を見ていただくと、ここ数年は問題数がかつてより増えていることが分かるはずです。(昨年度は50問)来春もその傾向での出題数を考えています。
 漢字指定の問題については毎年、必ず出題しています。地理・歴史・公民どの分野から出題するかは年によって変わります。漢字指定の問題については、漢字間違いや「かな」での解答は得点になりません。しかし、神経質になる必要はありません。過去問を参考にしてください。基本な事柄を漢字で書くようにしているだけです。過去問を見ていただくとお分かりいただけるように、「聖武」「納税」などを聞いています。また例年もっとも多い質問として「漢字指定の質問以外で、漢字が分からない場合は、かなでいいのですか」という質問や問い合わせがいくつもあります。その場合はかなでかまいません。
 しかし、日頃から漢字で書けるものは漢字で書くという習慣を身につけておくと良いと思います。いつかは漢字で書けるようになることが求められてきます。
【地理分野の出題傾向】
 本校の地理分野の出題では、世界地理の問題は出題しません。ただし、日本と関係の深い国々の国名が設問中に出ることはあります。
 日本地理に関する資料や図表、地図など幅広い分野から出題しています。ただし、難問や奇問の類(たぐい)は出題しません。本当に基本的なことが身についているかどうかを確かめる問題が中心です。
第1回入試の1では、問1で関西地方の阪神工業地帯、問3では「天橋立」を問う問題を出しました。日本三景を知っているかを問うたわけです。日本国内の河川や山脈など主だった地名など基本的に漢字で書けることが大切です。日ごろから漢字で書くことを心がけましょう。漢字で覚えておくと忘れにくくなります。問4では、志摩半島を代表するような産業を出題しました。近幾地方にかかわらず、各地方を代衷する産業や地形の特色は、しっかりとおさえておきましょう。問6は文章記述問題としました。紀伊半島の南東部に雨が多い理由を答える問題です。紀伊半島は険しい山々が多く、海岸部には平野部がほとんどないくらいです。その山々に向かって太平洋側から湿った南東の季節風が吹きつけるために、降水量が多くなるのですれ この問題では、使用しなければならない用語が2つ示されています。それがポイントになります
【歴史分野の問題傾向】
 本校の社会の入試問題では、3回の入試を通して、全時代から万遍なく出題することを心がけています。各時代で弱点が出来ることの無いようにしてください。また、毎年、文章記述の問題を出題するように心がけています。理由は、歴史をきちんと理解しているかどうかを知りたいからです。理解しているということは、学んだことを自分で説明できることです。受験生の多くは、学んだことを一生懸命覚えます。しかし、覚えただけでは理解できているとは言えません。自分で説明できて、はじめて理解していると言えるでしょう。普段から重要な歴史的出来事の背景や内容、そして歴史的な意義を説明できるようにしてください。
 第1回目入試の6の問6では「農地改革がどのように行われたか」を説明する問題を出しました。下線部の最後には「多くの自作農が生まれた」とありますので、「どの様にして多くの自作農が生まれたか」を解答してほしいと思って出題しています。戦前の農村は地主が多くの土地を支配し、多くの小作人を支配していました。これを解消するために行われたのが農地改革です。よって「地主の土地を小作人に与える」ことで自作農を増やそうとしたわけです。あとはどのように与えたのかを述べれば正解に至ります。
 第2回目入試の4の問2では「『御恩』とはどのようなものがあるか。2つ挙げて、簡単に説明しなさい」という問題を出題しました。問題文には「土地を仲立ちとした主従関係」とあります。これをヒントに土地をどうすることで「恩」を与えるかを説明します。実際の答案の中には、「本領安堵」といった言葉だけを書いたものもありました。しかし、これでは正解になりません。難しい言葉を良く覚えたと思います。しかし、問題が要求しているのは「説明」です。文章記述では出題された要求を満たすことも大切です。将軍が土地をどうすることで御家人に「恩」を与えるのかを説明することが求められています。なお、文章記述の採点は意味があっていれば正解とします。解答例以外にも、適切に答えていれば、正解としています。
 さらに、内容理解という点では正誤判定問題も出題します。第2回入試の4の問8では「応仁の乱について述べた文として誤っているものを、一つ選び記号で答えなさい」という問題を出題しました。これは、応仁の乱について正しく内容を理解しているかということとともに、時代の流れを正しく理解しているかを問う問題です。正長の土一揆のあとに応仁の乱が起きているという時代の流れを正しく認識していれば、正解に至れる問題です。
【公民分野の問題傾向】
 本校の公民分野の問題において何よりも大事なのは、日本国憲法の基礎的な理解です。日本国憲法の条文をもとに、それに関連した政治や財政など幅広く問うものを毎年出題しています。まずは日本国憲法の条文をしっかりと読み、内容を理解することが重要です。例えば第1回入試の8では日本国憲法第65条の「行政権は内閣に属する」という部分から、内閣の構成員である「国務大臣」を問うもの(問2)や天皇の国事行為を問うもの(問4)など内閣に関連する問題を出題しています。さらに派生させて、三権分立という観点からモンテスキューを問うもの(問6)や三権の均衡・抑制に関して、国会から内閣への抑制を問うもの(問7)を出しており、多角的に物事を見ることが出来るかどうかということを意識して作問しています。
 時事的な要素については、普段から新聞を読んだり、テレビのニュースを見たりして、関心を持つことが大事です。本校の公民分野では基本的な時事問題を出題することがあります。第3回入試の回では2009年から始まった裁判員制度について、その内容を聞く問題(問6)を出しています。日本だけでなく、世界においても「今」起きていることと受験勉強で学んだ知識とを結びつけられるようにすることが大事になります。
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